THE BODIES



九州は博多で結成された「THE BODIES」。元来、博多は1960年代、1970年代からフォーク、ポップスだけではなく、ビートロック(ブリティッシュビート、ガレージ、パンク)が盛んな土地で、 多数の有名なバンド(THE MODS、THE ROOSTERS、TH eROCKERS等)を世に送り出している。それは現在でもかわらない。 「THE BODIES」は、いわゆる「めんたいロック」と言われたブームが去った後の博多のロックシーンを彼らの血をひきつつも独自のオリジナルなスタイルで活動しリードしていった。 元々ブリティッシュビート、パンク(特にTHE CLASH)に傾倒していたが「2TONE SKA」(THE SPECIALSMADNESS)のアチィテュード、スタイル、アグレッシブかつダンサブルでポップなサウンドにより惹かれた。彼らのスピリットを取り入れ、そのオリジナルさを益々、確固たるものにしていった。

1990年に上京。上京後は、その時代の色を見据え精力的に活動し、現在に至っている。現在までにフルアルバム12枚、ミニアルバム4枚、アナログ盤1枚、オムニバス1枚、DVD1枚をリリースしている。

まだ日本にスカシーン(特にパンクとビートロックとの融合)と呼べるものが無いに等しかった頃から独自のスタイルを貫き (それはオーセンティックスカ、特にブームになったスカコア、ネオスカとは一線を有するものである)日本における2TONE SKAのパイオニアと言っても過言ではない。 それでいて、その時々に色々なサウンドスタイルとの融合(パンクはもちろんレゲエ、ヒップホップ等のレベルミュージック)を試みながらも 「THE BODIES」という独自の色は決して崩れる事なく「今」を表し、常に前進する姿勢で活動している。

現在の日本のスカシーンに多大な影響を与え、ルーツサウンドのスピリットをしっかりと底辺に受け継ぎ、新しいものを取り入れ、「ロック」を追求し続ける「THE BODIES」。 そのオリジナリティー、サウンド、スタイル、そして何よりも他の追随を許す事のないステージングパフォーマンスはスカファンに限らずロックファン、 いや音楽ファンなら誰もが感銘を受けるのは間違いないだろう。

1991年 アルバム「DO THE BODIES」(キャプテンレコード)
1996年 アルバム「SKA BAND」(キャッスルレコード)
1997年 アルバム「YELLOW TONE SKA」(キャッスルレコード)
1998年 アルバム「REBEL SKA SCHOOL」(キャッスルレコード)
1998年 アナログLP「THE BIGGEST LITTLE SHOW」(キャッスルレコード)
2000年 アルバム「6 GHOSTS」(キャッスルレコード)
2001年 ミニアルバム「TROJAN IS GOING」(キャッスルレコード)
2002年 ミニアルバム「NUTTY NUT’S」(B.A.Dレコード)
2003年 ミニアルバム「RUDISM」(B.A.Dレコード)
2004年 アルバム「Beat of Hope and Glory」(B.A.Dレコード)
2004年 アルバム「CRIMINAL RECORD」(キャッスルレコード)
2006年 アルバム「B ROCKER」(ロックフォートレコード)
2006年 オムニバス「V.A. CHASE'EM SHOOT'EM」(ロックフォートレコード)
2006年 ミニアルバム「OVERNIGHTSTERS」(ロックフォートレコード)
2007年 アルバム「SOUND SYSTEM BOMB」(ロックフォートレコード)
2009年 DVD「BOOTLEG SHOTS COLLECTION」(ロックフォートレコード)
2010年 アルバム「OUTSIDER RAG」(ロックフォートレコード)
2012年 アルバム「ONE SHOT MOB SKA」(ロックフォートレコード)
2016年 アルバム「SKA DEAD」(ロックフォートレコード)

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Vocal / 坂口 栄俊
バンドのリードボーカルでありリーダーでもある。また全ての作詞、作曲を手がける。 題材はルードボーイの生活、心情を中心にしたもの多い。しかしながら彼の詩は 「詩」的であるがゆえに、抽象的、具体的にかかわらずどんなリスナーでもその世界に引き込んでいく力を持っている。 楽曲はスカやパンクはもちろんの事、レベルミュージック全般を土台にしながらもポップなセンスに溢れるものである。 またルーツミュージックを敬愛しつつも「今」のファクターを取り入れる事を決して忘れていない。 彼の声質はこの世界ではまれな非常に「艶」がある特徴あるものだが、ジョーストラマーを思い起こさせるようなシャウトも彼は得意としている。 また細かい音符のリズムノリは右に出る者はいない。ステージでは軽やかに身をこなし、ムーンストンプダンス、 ジャンプなど様々に動きながら歌う彼であるが、何よりもそのカリスマ性と存在感で見る者全てを 「THE BODIES」の世界に誘うのである。
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Staging man / 楓 隆
このバンドのステージングマスターである。バンドではボーカル、コーラス、 ピアニカ、パーカッション等をこなす。しかし彼の最大の特徴はそのステージングである。 2TONE SKA、特にMADNESS、THE SPECIALSをこよなく愛している彼は、独特のユニークかつシニカル、パワフルなステージングパフォーマンスを得意としている。 彼のダンスは2TONEダンスを基本としているが、そこに留まらず、彼独特のもので、ステージの核となっている。彼も真似しようの無い唯一無二の存在である。 ボーカリストとしては、アグレッシブな歌い方の中にもファニーさが見える。そしてそれはリードボーカルの坂口との組み合わせで最高のものになっている。 ステージングパフォーマンスにおいても坂口、楓のフロントマン2人のキャラクターが時には同じほうを向き時には相反する事によって見事な相乗効果を生み、見る者の目を捉えて離さない。
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Guitar / 片山 英一
彼のギターで特に秀逸なのは、スカではその命と言えるカットギターである。正確かつ力強いそのカッティングは、バンドのノリを引っぱっている。 激しいステージングをこなしながらもカッティング、リフ、ソロ、を器用に使い分け演奏する。 ステージングにおいては、ステップを踏みながら弾くのは当然の事として、時折見せるピートタウンジェントやポールウェラーばりのジャンプとそのファッションで、 彼のギタリストとしてのルーツにモッズスタイルがあるのが理解できる。そのカッティングセンスと、ステージングは、他のスカバンドのギタリストでは足元にも及ばない。
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Drums / 荒牧 大視
レゲエに精通している彼は風貌も当然のようにジャマイカンである。まるで映画「ロッカーズ」に出てくる人物のようだ。 そのドラミングはキャリアで裏付けされた技量でバンドの屋台骨を支えている。 特にハイハット・ワークは素晴らしく、切れがあり、レゲエ・マスターとしてのその世界観をかもしだしている。 またパーカッショニストとしても多才であり、様々な打楽器を器用にこなす。レゲエ、カリプソなどワールドミュージック好きの一面がここにも伺える。 しかし、速い曲になると一転し、パワフルなドラミングでリズムをリードする。 ステージでは、冷静に淡々とドラムを叩き、何があっても動揺しないクールガイである。
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Sax / 布宮 太郎
彼のSAXはパワフルな音が持ち味である。いわゆる「ロック・サックス」しかもセクションではなくテナーサックス一本で押しまくるスタイルは「THE BODIES」ならではのものである。 それはMADNESSのリートンプソンを彷彿とさせるが、リフ、バッキングだけでなく、ボーカルに絡む裏メロも聞き逃せない。 ブラバン出身のスカバンドが多い中、彼は2TONEはもちろんロカビリー、サイコビリー(彼のファッションをみれば明白である)パンクに影響を受けたSAXPHONISTとしてヤクザな強く男らしい音を出す。 またステージングでは、SAXを吹きながらのパフォーマンスはもちろん、時折SAXを置いてダンスを踊りだす。 彼の存在が「THE BODIES」のステージを更に華やかにしているのである。
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Bass / 鈴木 良一
元々はビートロック、パンクに触発されベースを手に取った。ツーフィンガー、ピック、どちらの奏法もこなし堅実なプレイを見せる。 基本的にリフで押すスタイルであるが、曲によってはシンプルでストレートに攻める。 堅実なプレイが特徴ではあるが、リズムの正確さよりも、グルーヴする事に重きを置いたプレイはバンドのノリを心地よいものにしている。 クールでかつリズムノリの良いステージングをこなす。表情をあまり変化させずクールな彼だが、サッカーをこよなく愛しOi!好きで、内面には熱い闘志を秘めている。
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